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彼の赤好き50%
次の日、私の学校へと向かう足取りは、異常なほど重たかった。
どうしよう、あと少しで学校に着いてしまう。
クラスに向かえばもう暁くんは居るのかな。
まだ登校してなければ、トイレにでも行って最終確認をしよう。
そもそも最終確認がなんなのか分からないけれど、とにかく少しでも多く時間をあけよう。
一歩ずつ学校に近づくにつれて、どこかに困っている人が居てそれを助けていたから遅れました、なんて遅刻の理由を作れないかとまで考えていた。
結局のところ、私は暁くんに挨拶をしたくないのかな。
いや、でも今まで話す機会がなかったんだから、これを機に仲良くならないともう二度と話せないような気もする。
高校生活もあと半年も経たないうちに終わってしまう。
片想いのまま終わっても後悔しないと思ってたけど、今はこのままだと後悔しそうな気持ちもある。
片想いのままで後悔するか、ここでもう少し頑張ってみるか。
そんなの…。
「おはよう」
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