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さて、明日、というかあと六時間後には、会社にいなければならない。
面倒臭いが、風呂に入ってからちゃんと寝たほうがいいだろう。家を出るギリギリまで、寝起きの自分はベッドから起き上がらないことを知っている。
コンビニ弁当の残骸をビニール袋に詰めて結ぶ。
缶ビールを振ると、まだ液体が残っていた。完全に炭酸の抜けた、うっすらと苦いだけの常温水が喉を侵してから、飲み干したことを後悔する。
給湯器を点けて、スーツを脱ぐ。
汗を吸ってかなり皺もついてるが、ハンガーにかけて大量にファブリーズをふっておけば、朝には何とかなる。
時計を見た。2時40分。
この調子じゃ、ちゃんと寝るのはまた3時だ。
晩御飯を食べ終わってテレビを見ながらうとうとしていたのが確か22時ぐらい。それから2時過ぎまで寝ていたのであれば約4時間寝ていたわけである。
3時からもう一寝入りしようにも6時半には起きないといけないから、さっきのほうが睡眠時間は比較的ちゃんとしているのは分かっている。しかし、やはり座椅子で身体を丸めて寝るのと、ベッドで布団をかぶって寝るのとでは睡眠の質が違う。
じゃあ最初からベッドで寝ればいい。この悪習慣の改善方法を十人に相談したら全員が同じアドバイスを返すだろうが、実践するのはかなり難しい。
まず、晩御飯を食べたら眠くなる。しかしベッドに入るのは歯磨きをして風呂に入ってからだ。意固地にも潔癖症であるから仕方ない。
じゃあ晩御飯を食べる前に風呂に入るようにし、眠くなる前に歯を磨けるように、歯磨き粉をつけた歯ブラシを食卓の上に置いておけばいい。
いや、帰ったらまず飯だ。昼休みに昼ご飯を食べてから十時間経つのだ。腹が減って仕方ない。
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