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私は短大1年生になっていました。
そんなある日ふと、その黄色いワンピースの子を思い出したのです。
「ねぇお母さん」
私は前振りもなく母に聞きました。
「私が小学校の四年ぐらいだっけ?友達が遊びに来てゲームしてた時に黄色いワンピースの女の子が居たって言ってたじゃん」
母は答えます。
「ああ、アレね」
「あれってさ、私たちを驚かすドッキリか何かだったんじゃないの?」
私は笑いながら聞きました。
すると母は…………
「ドッキリでも冗談でもなく本当に見たよ………みんなの1番後ろで中腰になってテレビ見てたんだから。今でもあの光景はシッカリ覚えてるし忘れた事も無いわ」
そうハッキリ言いました。
当時も思ったのですが、母の言葉にはやはり嘘が無い様に感じました。
そして母は更に続けます………
【だって、貴方の友達が玄関から入って来た時、最後尾にいてお母さん目が合ったし「いらっしゃい」って言ったら会釈してくれたのよ………でも、今思うとあの黄色いワンピース………少し時代遅れと言うか、髪型もオカッパだったしどちらかと言えば戦後の女の子っぽかったわね】
しかし、あの空間で体験したのは母だけ。
私達は何も見ていないのでその恐怖は解らない。
でも、母が体験した中に私達が居たという事が1番の恐怖に感じます。
完
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