透明な水

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泉水の部屋のシャワーを浴びたワタルは、バスタオルを外してベッドに横になる泉水の隣に滑り込む。 「初夜みたいだな」 泉水はそう言って、ワタルを引き寄せキスをする。 クチュクチュと舌が絡まる音が鳴る。 「泉水さん、気持ちいい」 唇が離れると、ワタルは泉水を見つめる。 「舐めてくれ」 泉水はワタルの顔にまたがり、モノを口に近づける。ワタルは舌を出すと先を舐めた。 「そのまま舌先で舐めて」 反り立つ裏側と先を、舌先だけでワタルは舐める。ワタルの唾液と泉水のしずくでねっとりと濡れまくる。 「ああ、ワタル。気持ち、いい」 壁に手をついて泉水が悶えている。モノがビクンビクンと激しく反応していた。 ワタルは下から泉水の厭らしく感じている顔を見ながら舌を滑らせる。 「ワタル、イきそう。もう、無理」 ワタルは上体を起こすと、ベッドのヘッドボードに寄りかかり泉水のモノを口の中に深く入れた。 ワタルの舌遣いと唇の擦れに泉水は震えながらワタルの髪を撫でる。 「!!」 ワタルの口の中に静かに泉水は果てた。 「泉水さん、エッチな顔してた」 「仕方ないでしょ。ワタルで1日頭一杯だった。昼間にテニスしても大して発散できなかったし」 喉が乾いてビールを飲みながら泉水はワタルを見つめる。 「さて、次はワタルを味わうか」 ワタルをヘッドボードに寄りかからせて、泉水はワタルと見つめあってワタルのモノをしゃぶり始めた。 ワタルは泉水の髪を撫で続ける。泉水はそれが気持ちよくてワタルのモノをゆっくり味わう。 「もし私がもう勃たなかったら今夜はこれだけで我慢してね」 握りながら泉水は言う。 「うん、大丈夫。それだけでも十分気持ちいいから」 頬を紅潮させてワタルは言う。 泉水が扱きながら先端を吸うと、ワタルはシーツを掴んで悶える。 「泉水、さん。気持ち、いい。もっと、激しくして」 ワタルのしずくで扱く手がヌルヌルで、激しく上下させるとワタルの顔は恍惚としている。 「泉水さん、凄い、熱いの。蕩けそう」 ビクビクしていて、ワタルの顔が色っぽい。 「ワタル」 泉水はワタルの唇にキスをしながら扱きまくる。ワタルは泉水の髪を両手で撫でる。 「んん、んんッ」 ワタルが我慢できずに放出すると、シーツにワタルの白濁したものが飛んだ。 泉水はまだキスを辞めない。ワタルも腕を泉水の首に回ししがみつく。 唇が離れるとワタルは潤んだ目で泉水を見つめた。 「声、我慢したら、余計に感じちゃった」 照れながらワタルは言う。 「声漏れないようにキスしてたからね」 泉水はティッシュでワタルのを拭き取る。 「疲れたかい?」 ワタルは首を振る。 「なら良かった。ワタルの感じる姿に俺も感じてしまったから」 泉水はワタルを仰向けにすると乳首を口に含む。舌で舐めると直ぐにワタルは反応する。 泉水は思う存分吸い続ける。 「もう、離したくない。俺だけのものだからね」 泉水の言葉にワタルは痺れる。 初めて会った時に、もう二度と会えないと思っていた。 こうして恋人同士になれて、泉水に求められて、ワタルは幸せすぎた。 「ワタルの肌が好き。スベスベで滑らかで、とても気持ちよくて」 ワタルをマッサージしながら、感じる場所を指でほぐす。 「ずっとこの肌を触っていたい」 腰を上げて優しく挿入すると、ワタルは潤む瞳で泉水を見つめる。 お互い見つめ合っていたが、泉水の攻めにワタルは悶え始める。 「キス。キス、して。声、漏れちゃう。泉水さんが、イくまで、キス、して」 泉水は言われるままキスをする。だがワタルが可愛すぎて意地悪をしたくなった。 唇を離すと、ワタルの耳たぶを口に含む。 「んあッ、いやッ!ダメだったら!声、我慢できなくなる!」 「ダメ。我慢して。こんな静かな夜中に声だしたら、いくら離れた部屋でも田中さんに聞こえるかも」 「意地悪ッ」 ワタルは手を伸ばし彷徨わせると、さっき使ったバスタオルを手に取った。 バスタオルを噛んで声を殺す。 「それ、その顔、厭らしいってば。煽らないでくれ」 泉水の腰の動きがさらに激しくて、ワタルは壊れてしまいそうだった。 「ワタル、感じすぎ。イきすぎだよ。締まりキツい」 ワタルはイヤイヤをしながら感じまくる。もう耐えられないと思った。 「ワタル、イくッ」 泉水がワタルを力いっぱい抱きしめる。脱力するワタルの口からバスタオルが落ちた。 「……最近、本当に意地悪。最中に田中さんの名前出すの反則」 ぷーとふくれっ面でワタルは言う。 「だって可愛いんだもん。いっぱい壊したくなる。狂わせたくなる」 泉水は見つめ合ってワタルの頬を撫でる。 「子供の時ね、田中さんの膝枕大好きだったんだ。陽の当たる暖かい場所で、幼い俺に膝枕してくれて、ずっと頭撫でてくれるの。気持ちよくて、嫌なことみんな忘れさせてくれた。流石にこの歳でもう甘えられないけどね」 懐かしそうに言う泉水が愛おしいとワタルは思った。 「前に約束したでしょ。いっぱい撫でてあげるって。今度から僕が田中さんになってあげる。いっぱい甘やかしてあげる」 「じゃあ、これからもエッチはたっぷり意地悪する。甘えていいんでしょ?」 「それとこれとは、話が別!」 ワタルは全くと思いながらも、大きな大人が幼い子供に見えた。
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