氷の月

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30分ほど泳いだ後、みんなと合流。 砂浜の上でくだらない笑い話をしたり、海の家で焼きそばを食べたり。 その海の家に、去年茜が手を出した男がいてヒヤヒヤしたり。 いつの間にか呼び捨てで呼び合うようになった私たちは、茜の提案でSNSのグループを作る。 自然な方法で大輔のIDを知ることができた私は心の中でガッツポーズ。 「ちょっと肌、焼けたんじゃない?」 って大輔にヒザをツンツンとつつかれたときには、完全に恋に落ちていた。 相変わらず惚れっぽい自分に驚くけれど、”いつも”とは違うところが2つある。 今回は打算なんてしていない。 値踏みもしていない。 どちらもギリギリセーフといったところだけど、大輔のことが好きって思うまでに、打算も値踏みもしなかった。 だからこれは、私が求める”まともな恋”だ。
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