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赤ランプが点灯したら
私はデスゲーム・アナリストとしてデスゲーム監査をすべく、デスゲームのプレイヤーに扮して当該デスゲームに参加した。これまでかずかずのデスゲームを潰して来て今期で六百六十六件となる。
デスゲームの監査基準は、まずデスゲーム主催者はプレイヤー側にデスゲームを開催する旨をきちんと報告しているか。報告の義務を果たしているかを調査する。
「皆さまは、このデスゲームがここで開催される旨をどうやって知りました?」
プレイヤーにアンケートを募ってみる。
「知らないよ。いきなり連れて来られて、目が覚めたらここにいたんだ。ここはどこだよ?」
男性プレイヤーの一人が、デスゲーム主催者の管理体制に不服を唱えた。即ち、デスゲーム主催者は報告の義務を怠ったと言うことだ。
「そうですよね。デスゲームの主催者はプレイヤーにデスゲーム開催の報告をすべきです。ご立腹されるのもご最も」
私は男性プレイヤーからのデスゲームに対するクレームをアンケート用紙に記載する。
「それとさ、あんたは一体誰だよ?」
男性プレイヤーは、私を見て疑問を口にした。デスゲーム開催の旨を報告していないのだから、何人、どんなプレイヤーが集まり何をするのかも、知らされてないというのも無理はない。
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