キスが無いと無理なんです

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「だって無理だもん……私……愛のあるキスがないと……無理……」 誠くんのあの包み込んでくれるような、優しい口付けがなくちゃ。私のすべての活力は、それから生み出されていたのだから。 ーーああ。もう眠い。知らん。もうここで寝ちゃお。樹さんいろいろごめん……。まあいいよね。今日くらい許してね。 「愛のあるキス……ねえ」 意識が落ちる間際に、そんな意味深な樹さんの声が聞こえた気がした。 しかしそんなことに気を止めている余裕はなく、私は意識を手放したのだった。
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