早く君を壊したい

3/3
前へ
/186ページ
次へ
「ーー大丈夫」 「え……」 「何も知らない方が、俺色に染めやすくて嬉しいよ」 俺がすべてを教えてあげるよ。どこか気持ちいいのかも。どうすれば気持ちよくなれるのかも。 淫らになることへの楽しさも。俺無しじゃいられなくなる身体に。俺が教えた通りに腰を動かす身体に。 「樹さん……好……きっ……あっ」 「ーー俺も好きだよ」 そして俺は千春の身体を、朝まで思う存分、隅々まで楽しんだ。爪の先まで、髪の毛の先まで、千春が俺のものになったんだと実感しながら。千春は俺の腕の中で、狂ったように快楽を貪った。 千春との初夜はもちろん史上最高に気持ちがよかったけれど、それ以上に深い愛を共有することへの、幸福感が俺を支配した。
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1047人が本棚に入れています
本棚に追加