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「こ、これじゃあ休みにならないの!」
樹さんとの情事は激しい上に長く、深い快楽を何度も与えられてしまうため、終わったあといつも私は足腰が立たない状態になってしまうのだ。
幸せを感じられる時間ではあるが、いつも自分の知らない自分を引き出されるような、彼の意のままに壊されてしまうようなそんな感覚が強くて。
行為の前はいまだにちょっと怖い。だから私はどうしても少し抵抗してしまう。
「いいじゃん。千春だってしたいだろ?」
「わ、私は別に!」
「ふーん。いつも「もっと」とか「やめないで」とか言うくせに?」
「なっ……うるさいうるさい! 私は知らなーい!」
乱れた自分の姿を無理やりさらけ出され、私は樹さんの腕の中で首をぶんぶん降る。そして樹さんは容易く私を寝室まで運び、ダブルベッドの上に私をそっと置く。
覆い被さってくる樹さん。堪忍しそうになったけれど、私はあることを思い出した。
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