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「ヒメカ様が姫になるんです。」
「へ?」
私のアホ丸出しの言葉が出たと同時に、ルルカさんは私の手を掴み、部屋の外へ駆け出した。
「ちょっ!?ルルカさん!?一体何処へ…?」
「決まってるじゃないですか。フィッティングルームですよ。」
「ふぃ…フィッティングルーム!?」
フィッティングルーム…そんな部屋あったな…。
生憎、入ったことがないんだけど。
走っていると、ルルカさんは急ブレーキを踏み、あるドアの前に立った。
お洒落なドアを開けると、そこには沢山の服があった。
「ここが、フィッティングルームです。ヒメカ様。」
知らなかった。お城の中にこんな素敵なところがあるなんて。
勿論、お城は外見も中身も素敵だけど、ここはもっと素敵。
小さい頃からこのお城のことを知り尽くしていたつもりだったけど、やっぱり、知らないことってあるんだなぁ。
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