姫って、私が!?

8/10
前へ
/11ページ
次へ
「って、あっ!」 ルルカさんはなにかを思い出したのか、私の手を引いてもう一度駆け出した。 「ちょっ!ルルカさん!?私、ドレスですよ!?」 私の話など 聞かずにルルカさんは走り続けた。 走り続けると、ルルカさんは急ブレーキをかけた。 「姫様!ここです!ここ!」 ルルカさんは大きな扉を指差した。 「えっと、ここは…」 私が戸惑っていると、ルルカさんは、 「姫様、後2分で継承の時間ですよ?」 と言った。 「え?待って…え?」 継承の時間…って、継承式のこと? 後、に、2分で…? つまり、えっと…… 「姫様、時間になりましたら、この扉を開けますので。」 待って、じゃあこの扉は…… 「10秒前。10、9、8、7、6…」 えっ、ちょっ!ルルカさん!?ちゃっかりカウントダウンまで… 「5、4…」 えー!?あと三秒前!? 「3、2、1…」 待って!?待って!? 「0。楽しんでくださいね♪姫様!」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加