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「って、あっ!」
ルルカさんはなにかを思い出したのか、私の手を引いてもう一度駆け出した。
「ちょっ!ルルカさん!?私、ドレスですよ!?」
私の話など 聞かずにルルカさんは走り続けた。
走り続けると、ルルカさんは急ブレーキをかけた。
「姫様!ここです!ここ!」
ルルカさんは大きな扉を指差した。
「えっと、ここは…」
私が戸惑っていると、ルルカさんは、
「姫様、後2分で継承の時間ですよ?」
と言った。
「え?待って…え?」
継承の時間…って、継承式のこと?
後、に、2分で…?
つまり、えっと……
「姫様、時間になりましたら、この扉を開けますので。」
待って、じゃあこの扉は……
「10秒前。10、9、8、7、6…」
えっ、ちょっ!ルルカさん!?ちゃっかりカウントダウンまで…
「5、4…」
えー!?あと三秒前!?
「3、2、1…」
待って!?待って!?
「0。楽しんでくださいね♪姫様!」
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