第9章 TEAR DROP

11/11
1003人が本棚に入れています
本棚に追加
/216ページ
 ラストナンバーはサイジさんが作詞作曲した楽曲。  みんなが静かに聴き入っている。ナリのファルセットの声が悲しく響き渡り、魂を揺さぶる。  光の速度で、彼らを未来へと導いていく。  そばにおいておきたい  僕の身勝手な野心で君を惑わせた  ふたりの距離は遥かなる地へと飛ぶ  どうしてわかってしまうんだろう  まるでわかっていないと叱られていたあの頃に戻りたいよ  傷つけた涙を  それでも君は輝きにかえてしまうんだ  強く  ナリ、招待してくれてありがとう。  ナリやサイジさんのがんばっている姿を見ていたら、生きる力がわいてきたよ。  わたしは毎日生きている。まだまだ不完全な人間だから、失敗して挫折して、いろんなものを失っていく。でも、それであきらめちゃいけない。なにかを失ったとしても、何度でも立ち直れる。人生にはそういう可能性があるものだと知った。わたしのまわりの人たちがそれを教えてくれた。
/216ページ

最初のコメントを投稿しよう!