第1章

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1時間が経過して、いつの間にかクロにも仕事を手伝ってもらっていた 呑み込みが早いとすごく助かる。 コンコン―― どうぞ、とノックに返事をして中に入れた 私の部下。というより、私のサポート役が沢山の本を持って入ってきた 今日は事務仕事が多い。目が疲れそうだ 「お疲れ様、ニア」 「運びものを頼んですまない、重かっただろ」 「いえいえ。ところで彼は?」 「クロと言う。今少し私が面倒を見る事になっているんだ」 なるほど!と手のひらにこぶしを乗っけてうなずいている 彼の名はソラ。24歳で有能なサポート役だ 「そういえばまた騒いでいたよ、扉の外で」 「またか?こりないな。」 「またって?」 「ああ、なぜか私は人を引き付けてしまうらしい」 「ふぅ~ん。モテるんだ」 「そういうことではないが、その中でも敵も作ってしまう時もある」 めんどうなんだ。その、色々とな。 普通の人間ならこんなこならないのに 天使という血の流れのせいでひきつける魔力というか、香がある 悪魔や天使同士だと普通に、『君いい匂いだね』で終わるものが 人間に嗅がれると、『好き!』と勘違いしてしまう恐れがあるのだ なるべく消してはいるが……まだまだだな。
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