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中を抜けると、天界とは違う、黒闇に渦めく影。暗黒街が見えた
これが門?普通の小さな街。警備もいない、出迎えもない。
そしてひたすらに寒気がする
治安悪そう。それに私達、大分目立ってる
一応服は黒いのだけれど、髪色と目色で分かってしまうわね
「次期国王のお戻りかぁ?」
黒くて薄汚い団体が近づいてきた
それも心の底からバカにしたような笑み
「そんで天使まで引き連れてきたっつーわけか。いい奴じゃねぇか!」
「みんなー、今晩の晩飯、これでいーんじゃね?」
混沌が多すぎて、薬の効き目がない?
この空気に負けてしまう
「逃げるわよ!」
「逃がすか、追いかけろ!」
うっとおしてわねぇ、ついてこないでよ!
私は元から足が速い方だったけど、これでも追いつかれるなんて。
「きゃあっ!」
「エルザさん!」
「エルザ!」
腕を掴まれ、身動きがとれなくなってしまった
「捕まえたぜぇ。今夜の晩餐に必要なメインディッシュをよぉ」
「飛んで逃げるの、2門の境まで行って!」
「けど。」
「だいじょうぶ、あとで合流、するからっ」
信じて。
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