第5章

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中を抜けると、天界とは違う、黒闇に渦めく影。暗黒街が見えた これが門?普通の小さな街。警備もいない、出迎えもない。 そしてひたすらに寒気がする 治安悪そう。それに私達、大分目立ってる 一応服は黒いのだけれど、髪色と目色で分かってしまうわね 「次期国王のお戻りかぁ?」 黒くて薄汚い団体が近づいてきた それも心の底からバカにしたような笑み 「そんで天使まで引き連れてきたっつーわけか。いい奴じゃねぇか!」 「みんなー、今晩の晩飯、これでいーんじゃね?」 混沌が多すぎて、薬の効き目がない? この空気に負けてしまう 「逃げるわよ!」 「逃がすか、追いかけろ!」 うっとおしてわねぇ、ついてこないでよ! 私は元から足が速い方だったけど、これでも追いつかれるなんて。 「きゃあっ!」 「エルザさん!」 「エルザ!」 腕を掴まれ、身動きがとれなくなってしまった 「捕まえたぜぇ。今夜の晩餐に必要なメインディッシュをよぉ」 「飛んで逃げるの、2門の境まで行って!」 「けど。」 「だいじょうぶ、あとで合流、するからっ」 信じて。
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