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第5章
私達は翼を出して空へと羽ばたく
昔からそうだった
私はずっとニアに助けられてきて、学生時代もそう
好きだった人と上手くいかなかった時、彼氏と別れた時
いつも励ましてくれる人がいたから、今の私がいる
ニア、アンタがいなくなったら私はもうどうすればいいのか分からない
傍にいてくれないと困るのよ
『可愛いんだから、もっと自信持って!』
再会できた時に涙は取っておくよ
だから絶対死ぬような真似はやめて
「こっちです」
雲が黒い。
そしてほんの少しだけど雨が降っている
悪魔王家一族にしか開けられない門
天使王家一族にしか開けられない門
その場所が分かるのは本人たちだけなのよ
だから私には今まったくどこへ行けばいいのか分からない
「ここです」
「じゃあクロ、御願い」
私達にはとてもじゃ扱えない魔法
「リバラシオン」
すると、さっきまでなかったところから雲を抜けて扉が現れる
「案内、御願い」
「はい」
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