3.ふたりで過ごす日曜日

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 車で店に戻り、ようやくほっとできた。  今日は店の休業日なのでここにはわたしひとり。水やりをして、切り花や鉢物の手入れをする。  作業を終えると店の奥にある事務所でひと息ついた。椅子に腰かけ、軽く背伸びをする。 「疲れたあ……」  時刻はもうすぐ午後三時。  つい三時間前まで冴島社長と和やかなランチタイムを過ごしていた。  彼とはまだ数えるほどしか会っていない。それなのに、どうして急にあんなことを言い出すのだろう。  ──とそこまで考え、ハタと気づく。別に告白されたわけじゃない。誘われただけだ。  勝手にデートだと解釈してしまったけれど、食事やお酒でもという意味で、仕事でお近づきになったことですし今後ともよろしく的なものだったのかも。だとしたら……。 「とんだ勘違い女だ……」  次に会うとき、どんな顔をして会えばいいのだろう。さし迫っては、あさっての火曜日。生け込みのために冴島テクニカルシステムズに伺うことになっている。  もちろん、お忙しい身でもあるので不在かもしれない。だけど会えないというのもさみしく思え、わたしのなかで正反対の感情が交錯していた。
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