告白

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告白

俺は、(しゅう)とヨウコをファミレスに呼び出した。 「お前深刻な顔をしてどうしたんだよ…それなのに食欲はあるのな?」 俺が粗びきハンバーグ、エビフライを食べるのを見ながら呆れるように言った。お腹が落ち着いたところで俺は言った。 「俺は人の性体験が判るんだ。」 ヨウコも柊も??が浮かんでいた。 「生殖に関する経験だ。その名も “Sexth Sense(セクス・センス)”だ。俺が命名した。」 ふたりともお互いの顔を見合わせて…笑った。 …ああいいさ。笑えば良い。 「お前…セナちゃんに振られておかしくなったな?」 「佑…大丈夫かい?」 ふたりが落ち着くの待った。 「信じてくれないと思ってた。だから(しゅう)くんの女性遍歴を童貞以降どんな女の子か、どんなことをしたのか、声高らかに聞いて貰おうじゃ無いか。」 ふたりは笑っていた。 「童貞卒業したのは、制服着てるから…マジかよ中3の夏。近所のお姉さんミカさん…その後が、ユキさん、ミドリさん、あっ…高校の時に二股したんだね。ノリコさんに、ミサちゃん…それから…。」 俺が言い出すと(しゅう)が慌て出した。 「わかった…わかった…それぐらいで止めといてくれ。」 「だって、さっき笑ったじゃん…えーっと風俗のお気に入りはアンナちゃん、ユウリちゃん…って最近はプロばっか?」 ヨウコがじろっと(しゅう)を睨んだ。 「わかったわかった…信じる。信じるから…お願いしますやめて下さい。」 「じゃぁ、帰りに牛丼お土産に買っても良い?」 「お前…まだ食べるの?」 「あれっ…(しゅう)くん…今付き合ってるコ居るんだぁ…警察官の…」 最近は早送りも巻き戻しも自在に出来るようになっていた。ダークマターを纏う奴らも少し視えるようになっていたが、煮雪だけは駄目だった。 …この辺りにあいつの秘密があるのかも知れない。 「あわわわっ判ったよ。奢るから、黙って?お願い。」 「それ…全部あってんの?」 ヨウコが柊に聞いた。 「まぁ…な。」 「はい…で次はヨウコの番な?ちなみに自慰行為もいつしたか、どんなのをおかずにしたのか…迄判るからな?」 …覚悟して聞きやがれ?! ヨウコの顔が一瞬にして赤くなった。 「家族のなんて知りたかない。だが、お前は俺を虐め過ぎた…金輪際、俺に対する暴力行為を辞めると約束するなら言わない。」 ヨウコの顔色が見る見る変わった。 …やばい…調子に乗り過ぎたか俺? 「…判った。約束しよう。」 ヨウコは静かに言った。 …この至近距離なら…と思ったが大丈夫だったか。 「で…本題はそこじゃないんだ。性犯罪に関係するような非人道的なことをしている奴らの区別もつくんだ。ただそいつらの場合は音声と考えている事しか分からない。健全な性生活を送っている一般人は、過去に遡ってまで見ることが出来るんだ。」 ふたりとも静かに黙って聞いて居た。 「他にも証明する方法はあると思うんだけど、今差し迫っているのはセナの事なんだ。英語教師の煮雪…あいつの次のターゲットはセナかも知れない。だから二人に助けて欲しいんだ。」 「お前…別れたのに、一歩間違えたら、ストーカー君だぞ?」 ヨウコが俺を見て静かに言った。 「うん…だから協力が必要なんだ。頼む…手伝ってくれ。」 俺はふたりに頭を下げた。
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