一日目

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理巧(りく)、傘ないの?」 声に振り返ると、そこには幼馴染みの早紀(さき)が立っていた。 「私の傘に入れてあげようか?」 マジか。助かった。 「早紀の後ろに後光が差して見えるよ。」 「冗談言ってないで、早く帰るよ。私、見たいドラマあるんだよね。」 「有難うございます。早紀様。仏様。」 「勝手に仏にしないでよ。置いてくよ。」 「あー、待って待って。」 靴を履き替えると、スタスタと昇降口を出ようとする早紀に、急いで駆け寄った。
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