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利用されてるのはわかってる
「麻依、眠そうだけど、昨日も例の彼が明け方に来たの?」
眠たい目を擦りながらパソコンのキーボードをカタカタと叩くわたし。
新谷麻依(しんたに まい)、銀行の窓口業務をしてる25歳、彼氏いない歴、3年、セフレ歴3年の残念な乙女。
「……明け方3時でも来てくれるだけで、わたしは幸せなの」
「アホみたい。遊ばれてるだけなのに、彼が本命と結婚して、捨てられて泣いても、わたし、知らないからね」
親友で同じ窓口業務をしてる、濱崎愛子(はまさき あいこ)ちゃんはいつもこんなわたしの事を心配してくれてる。
わたしのセフレは、わたしの中高一貫校時代の恋人で、同窓会で再会し、懐かしくてお酒を飲み過ぎて、そして、一夜の過ちを犯してしまった……。
その時に、彼に言われた。
「俺、結婚前提で付き合ってる彼女がいるから、麻依と付き合えれない」
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