わたしの部下はバカばかり

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「おやつの時間が消える……これはもう産業革命以来の大事件。ランドセルにチョコパイを忍ばせていた男の子。学校の帰り道にうまい棒を買おうとしていた女の子。彼ら彼女たちは今頃思っているはずです。『こんなはずじゃなかった』と」  こんなはずじゃなかった。その言葉、そっくりそのまま返したい。  なぜ俺の部下にはこんなおかしな奴らしかいないのだ?  なぜ社長は、こんな奴を我が社に採用したのだ?  そして人事部の加藤。俺の部下にこいつらを配属してきたアイツを思いっきり蹴り飛ばしたい。  そんなことを考えている高藤の目の前では、二宮の演説はまだ続いていた。 「それに被害は子供たちだけではありません。その時間帯をいつもお昼寝に使っていたお爺さん。三時指定の荷物を届けようとしていた配送員さん。昼ドラを楽しみにしていた奥様方たちは……ギリギリセーフですね! あれはだいたい二時までなので」  よかった、と言って二宮はニコリと微笑む。そんな彼女を見て、高藤が声を荒げた。 「何が『よかった』だ、このバカモン! お前みたいなトンチンカンな奴がいるからこの世界もおかしくなっていくんだろう。だいたい、上司のデスクに腰をかける奴が普通いるか……って、言ってるそばからポテトチップスを食うな!」
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