第三章 剥き出しに 芽吹き 果肉は柔い ☆

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 なぜか気持ちいいと感じている自分がいた。  異性に体を(まさぐ)られる少しの恐怖に、怖いものみたさの好奇心が満たされていくという矛盾した感覚が同居する。  奥歯を食いしばって、抵抗していたのは最初だけだった。  呼吸も激しくなっていくのは叫び過ぎたせいだろうか?  (体が、すごく熱い)  脚の間も、なんだか、もぞもぞする。  息が上がったからって、こんなに体温が上がるはずない。  朝夕の寒暖の差が激しいために風邪を引いてしまったのか?  頭もぼーっとしてきたため、アイーダは、あくまで風邪の聖だと思い込もうとしていた。 「あ・・・・・・あ、あぁ」  アイーダは自分の口から漏れる、悩ましい声が信じられなかった。 「効いてきたようだな」  アイーダの乳首を舌で舐め上げ、ヘサームが呟いた。 「え・・・・・・っ?」  なんのことを言われているのか分からず、アイーダは、とろんとした瞳でヘサームを見返す。  やや霞む視界でも、ヘサームの表情が、にやりとしていると直感した。  唾液塗れのヘサームの舌と、それに汚された、乳首が淫らに光る。 「先ほどの丸薬は媚薬だ」 「!?」 (そんなっ)  衝撃の事実を告げられ、アイーダは息を飲む。  舌先に残る後味の甘さに、絶句した。    つまり、キスに紛れて催淫材を飲まされていたのか。  最悪な気持ちで彼女の頭は覚醒した。 「やっ、はなし・・・・・・」  ――熱い。  頭がはっきりしたせいで、アイーダは余計に体の変化を感じ取ってしまう。  「あっ・・・・・・はっあぁっ」  体の奥底から、脚の間から、何かがマグマみたいに噴き出してくる。  うねりながら噴出する熱に体中が疼いて苦しい。  アイーダは、まるで毒が回り始めたみたいに、もがいた。 「あああッ! あっんっあぁん」  止まっていたヘサームの手が、ふたたびアイーダを嬲り出す。  胸を蹂躙する褐色の手にも敏感に反応してしまう。  これが快感だなんて知りたくもなかった。  「辛いだろう? 達するか、効果が切れるまで苦しさに身悶えるか好きな方を選べ」  選択肢なんてないではないか。  ヘサームはアイーダの鳩尾から脚の間を撫で下ろす。  こんな拷問を純粋な女が耐えられる筈がなかった。  
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