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一カ月後
それから一カ月ほどたった、その神社で……
初夏の蒸し暑い午前三時、ひとりの女がまた、丑の刻参りをしようとその神社を訪ねていた。
境内は少しきれいになっていた。本殿までの参道がきれいになっている。
女が境内に入ったとき、
「何をしようとしているのですか?」
白の袴を着た若い女性が、彼女に話しかけてきた。
「な、なにって、あなたには関係ないことじゃない」
しかし、袴の女性は
「いえ、関係があります。私はこの神社の宮司……、と言っても新米ですが。お話を聞かせてはいただけませぬか?」
「話って……」
「お力になりとうございます」
それを聞いた彼女は、
「わ、わかったわよ……」
そういってしぶしぶと話をはじめた。
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