4 彼氏役

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4 彼氏役

Side真紅 初、呼び出しを喰らいました。 校舎裏の壁に追い詰められて、内心唸った。 目の前にいるのは、クラスの中でも派手な方の女子が三人ほど。 ……今までは地味―に嫌がらせをされていたけど、とうとう正面切ってきたか……。 「何回も訊いて正直こっちも悪いなあとは思ってるんだけどね?」 いや、悪いと思ってる囲み方ではないよね。 思うけど、それを口にするのが火に油なことくらいはわかる。 「桜城くんと付き合ってない、で、合ってるんだよね?」 何度目になるかわからないけど、肯いた。 ……それでも、こう何度もこういう目に遭ってるとなあ……と、多少自棄になっていたフシはある。 言ってしまってから、後悔した。 「本当にそれは誤解。私、彼氏いるし」 『……え?』
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