飲み会

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飲み会

今日は久々に会社の飲み会。 私、杉原菜美は生ビールを飲み干した。 左斜め前の方をぼーっと見つめていた。 「ちょっと〜、おーい、菜美?大丈夫?」 隣に座ってた女の先輩の手が視界に入ってきた。 「あっ、すみません!ちょっとぼーっとしてただけです!」 「ふーん。ならいいけど!羽目だけ外さないようにね、絶対だよ〜。」 それだけ言い残して先輩は狙っている男の先輩の方に行った。 それから何杯目か分からない生ビールを注文した。 私が見つめてた先は同期の近藤くん。 元々面識はあったけど、3ヶ月前私の部署に異動してきてからとても仲良くなった。 すごく真面目で一生懸命で、仕事に対する姿勢がとても尊敬できる。 そんな近藤くんがすごく気になっていた。 でも私からアプローチしないと決めている。 同棲しているとても嫉妬深い彼氏がいるから。 店員さんが持ってきてくれたビールを半分飲み干す。 お酒に結構強いけど、さすがにちょっと酔ってきた気がする。 ジョッキを机に置いてまた近藤くんを見つめる。 ぱちっとした目がとてもきれい。 彼は女の先輩方からとても可愛がられてて、今も女の先輩と話してる。 あ〜、カッコイイ。 近藤くんがハイボールだろうか。飲み物の入ったジョッキを手に取ろうとした。 その時、彼が左を向いて私と目があった気がした。 私は咄嗟に視線を逸らし、もう一度そっちを見た。 え、私を見てる? 私の周りには人はいない。 うん、間違いなくこっちを見てる。 その時近藤くんが微笑んだ。 えくぼがとても可愛い。 私も微笑み返した。 すると近藤くんが席を立った。 え、こっちに来てる? ドキドキしながら近藤くんを見るのをやめて下を向く。 あれ?通り過ぎて行った。 なーんだ、トイレか。 残りのビールを飲み干し、また店員さんを呼ぶ。 次は近藤くんと同じハイボールを頼んだ。
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