放課後まで

昼休みに存分に動かした体は、午後の授業であっという間に給食を吸収してしまった。
もうすぐチャイムが鳴る。
僕のお腹はもう、鳴りやまない。
先生の声は、どこか心地いい子守唄から、運動会のテーマソングのようにアップテンポに変わっていく。
時計はもうすぐ3時を指す。
授業の終わりが近い。

あちこちで机が震え、椅子の発する声が大きくなる。
長針は、ゆっくりニヤニヤと僕たちをじらす。だが、それももう終わりだ。
黒板を叩くチョークの音が、リズム良くテンポダウンしていき、音が鳴りやむ。

そして

カチャリ。
チョークは役目を終える。

「はい。今日の授業はここまで！起立」
椅子と机はこれでもかと騒ぎ出す。
チャイムが鳴る。
長針は12の1と2の間にぴったりと入り込む。

3時だ。

教室の中の僕たちは、フライパンの中のポップコーンのように弾け飛んでいる。
今日も一日の授業が終わり、楽しい楽しい放課後が始まる。
さあ今日は何をしようか。