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うん、そう、今はね、月で働いているんだ。
ぼくがそう言うと、なぜかお姉さんはとっても安心したような様子で、ぼくにこう言うのだった。
月への切符を買わなきゃね。宇宙シャトルの切符売り場は、バスターミナルのとなりよ。
からだがふわと浮いた。すぐに、大気圏を超える。空が空色から深い青、そしてくらやみへと変わってゆく。地球がだんだんと小さくなっていく。そして、月がだんだんと大きくなっていく。
“この便は、まもなく、月へと到着する予定です。席をお立ちのお客様は、座席へと戻り、シートベルトをおしめください。月への到着時刻は、現地時間午後3時を予定しております。それでは、最後までごゆっくりとフライトをお楽しみください。”
おわり
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