クレイジーな告白

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ー翌日。 飲みすぎたせいで朝早くからトイレに起きてしまった。 6時半。 さすがにこの時間には起きてないだろうと思いつつ、 着信履歴を確認する。 予想通り着信はない。 再会した日に連絡先は交換していたものの、 連絡が来たことは今まで一度もなかった。 とりあえず階下に降り、 シャワーを浴びて二日酔いの頭に熱湯を浴びせ、歯を磨いた。 起きてきた母に 「どしたの〜、珍しい。まひるが休日のこの時間に起きてるなんて、今日は何か良くないことが起こりそう。」 と嫌味を言われたので、仕方なく部屋に戻る。 とはいえ、もう一度眠れそうもなかったので 着信が来ないか気にしつつも、 ゲームや漫画で時間を潰した。 9時。 もうそろそろ電話が来てもいい頃ではないかと、待ち構えるが未だ連絡はない。 SNSの着信音が鳴るたびに、心臓が跳ね上がる。 来るのは企業の宣伝とかどうでもいいメッセージばかりだ。 11時。 もう連絡は来ない気がしていた。 軽々とOKを出したことに後悔して、このまま連絡しないつもりなのか それともお酒のせいで昨日の記憶がないのか。 こうなったら後者であってほしいと願うばかりだった。 太賀くんが忘れていたら、何もなかったことにしてしまえばいい。 正午になったので、リビングで昼食を食べた。 意識は違う方に飛んでいて、味などまるでしなかったが貪るように食べた。 そんな私を不思議そうに見ている父と母の視線に気付き、食べ終えると 「ごちそうさま。」 と言って自分の食器を下げ、部屋に戻った。
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