リービング・ラスベガスIN U.S.A.【カミカミ男爵シリーズ11作目】

5/57
前へ
/57ページ
次へ
いつもなら、そのまま姿を消せるカミカミ男爵であったが、人間世界に戻った為に、この場を歩いて去るしかないのだ。 カミカミ男爵は彩夏に背中を向け、一度も振り返らずに、二本の足で移動していった。 彩夏は涙を浮かべて、その後ろ姿を、見えなくなるまで熱い視線を送り続けた。 彩夏はドエムなので、冷たくされればされるほど、執着する。 ヌキ専マダムであった頃は、やみくもに男を漁り、それをネタにネット小説を書いたり、露出が過ぎて逮捕され、刑務所まで入った女である。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加