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いつもなら、そのまま姿を消せるカミカミ男爵であったが、人間世界に戻った為に、この場を歩いて去るしかないのだ。
カミカミ男爵は彩夏に背中を向け、一度も振り返らずに、二本の足で移動していった。
彩夏は涙を浮かべて、その後ろ姿を、見えなくなるまで熱い視線を送り続けた。
彩夏はドエムなので、冷たくされればされるほど、執着する。
ヌキ専マダムであった頃は、やみくもに男を漁り、それをネタにネット小説を書いたり、露出が過ぎて逮捕され、刑務所まで入った女である。
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