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寝室の窓にはカーテンが閉め切られ、細く外の陽光が差し込んでいる。
かすかな日の光を頼りに寝台を見てみると、確かにそこにはヴァフィラが横たわっていた。
静かに、側によってみる。
寝ているのかと思っていたが、うっすらと瞼は開いている。
「ご機嫌いかが? ヴァフィちゃん」
できるだけ軽い口調で話しかけてみる。待っていた返事は「何しに来た」「ヴァフィちゃんと呼ぶのはやめろ」「さっさと帰れ」こんなところなのだが、今回は少し勝手が違っていた。
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