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面接(1)
・(とあるパーティの)面接官の勇者
「では、弊パーティを希望した理由は何ですか?」
・魔法使い
「前のパーティを解雇されちゃいまして……」
・面接官の勇者
「それは大変でしたね。で、今は転職活動をされていると。弊パーティ以外にも他のパーティの選考も受けていらっしゃいますか?」
・魔法使い
「い、いえ。御パーティしか選考は受けておりません」
・面接官の勇者
「そうですか。では早速で恐縮ではありますが、5分間で自己PRをお願いできますか?」
・魔法使い
「あ、は、はい! そうですね、攻撃魔法は得意です。特に炎系の呪文が……あ、メ○ゾーマとかも撃てます」
・面接官の勇者
「へー、メ○ゾーマを放てるのは中々ですね。ちなみに連射できるとか、5発同時に放てるとか、応用的な使い方はできますか?」
・魔法使い
「や、連射は無理ですね。一発撃つと魔力切れを起こして倒れちゃうんで……あと、フィンガー・○レア・ボムズ的なのも無理です……」
・面接官の勇者
「なるほど。では回復魔法や補助魔法は使えたりしますか?」
・魔法使い
「す、すいません。一応魔法使い専門でやらせていただいているので、攻撃魔法しか使えないんです」
・面接官の勇者
「うーん……魔法使いだから攻撃魔法しか使えない、という考え方だとうちでは厳しいかもですね。というより、今前線で活躍している著名なパーティだと大抵は攻撃魔法にプラスαで別の魔法を使える人が多いのが実情です。ユーティリティ性は今や魔法使い界のグローバル・スタンダードとなりつつあるんですよ」
・魔法使い
「すいません……」
つづく気がする
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