彼女

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2時間弱の映画。その経った2時間弱が、永遠のようで、俺は…この時間がずっと続けばいいのに。と思った。映画の内容なんか半分も覚えてないし…。 もしも、もしもの話だが、美咲を救えなかったら?美咲を守れなかったら?そんな考えが頭によぎった。だけど、もしもなんかない。必ず何があっても守るから。俺が。 たとえ、自分が死んでしまっても…美咲だけでも、生きて欲しい。それが俺の願いだ。 「美咲、あのさ」 映画館でグッズを物色していた美咲に声を掛けると、何〜??と言いながら俺を見た。あぁ、この時間も永遠に続けばいいのに。 「…やっぱ、何でもない。」 止めておこう。今日、もしも生きていたら…将来は、俺のお嫁さんになって!なんて臭いこと言えないしな。それに、、もしかしたら、美咲だってこの先…何かで俺と別れて、自分を幸せにしてくれる男の人と結婚して幸せな家庭を持つかもしれない。将来は、自分のお嫁さんになって。なんてただの口約束だし。 「もう!なんやねん。」 笑いながら、またグッズを物色している美咲の横顔を見つめながら、自分も同じようにグッズを物色した。 「これ可愛いなぁ。」 それは今日見た『君と変わらない毎日を。』と言う映画をモチーフに作られた、ネックレスだった。 少し値段が割高で…買うか買わないかを迷っているようだ。 「欲しいん?」 そう聞くと頷いたものの、やはり高いのが気になっているようだ。俺はなんの躊躇いもなく、そのネックレスを掴み、レジに並んだ。
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