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…ふふふ。武者震いがするわ。
今日こそTSUTAYAで文明の力というものと対決の時。店内に堂々と入ったわたしは新刊売り場で深谷かほるの『夜廻り猫』の5巻をむんずと握りしめると、カウンターの方に歩を進めた。
でも今日は店員さんにお預けしないのだ。
わたしはセルフレジとやらいう機械に戦いを挑みに来たのだ。
現金のみで!ポイントやらカードやらはまだ上級者向きとにらんだのだ。
さあ!ゆけ!48の中年初挑戦!
機械とにらみあう。むう…まずは取引開始の画面を押すのだな。よいしょ。余談だが、わたしの指が悪いのか銀行のATMなどの画面タッチしてもなかなか反応しないときが異常に多い。よって壊れるくらいこれでもか押しをする癖がついている。
『バーコードリーダーで本のバーコードをタッチしてください』とな。
バーコードリーダーをつかんだ。コンビニとかにあるやつだね。ちょっと緊張しつつ、本のバーコードをピッ!ピッ!はうわっ。なんだか額にくる音だ。赤いビームがとても綺麗でお利口さん。カッコいい!
画面にはちゃんと、『夜廻り猫5 ¥1080』と出た。よしよし。ん?あら、二冊になってる。やり直し。もたもた。どうにか戻って…で、どうすればいいのだ。支払い。もう額は汗だく。
ああ、『次へ』を押すんすね。ふう。自分で見つけないといけないんだものなあ。
現金払い選んで、画面を進めると、が~!お札と小銭入れるとこがあいた。いきなり開いたのでちょっと心臓がドキッ!なんか早く入れないと閉められちゃう気がして、わたわた。自販機などでもよく千円札戻ってきちゃうたちのわたし。ちょっともたついたけど、なんとか間に合った!お金が支払われて、おつり二十円とレシートゲットだぜ!
…しかし袋には自分で入れるのか。当たり前なんだが、(セルフなんだからね)なんか変なかんじ。レジの横にビニール袋の束。
しかし中年で指油少ないもんだから、一枚とるのに難儀したけど、よし、これでつつがなくスマートに終わって…なかった。
後ろに大行列ができていたのだ。がーん。
もたもたしてすまんかった。
現代の知識を得て若返ったような、心労でなおさら年とったような。不思議な一日であった。まあ、ひとつ大人の知識(なのかよ)を得たわたし。
…買った本?面白くて泣けた。
また、挑戦しにいくぜ!待ってろTSUTAYA!
終わり
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