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好子の言葉に、私と米倉は、思わず、互いの顔を見合わせた。
「…わかった…部屋に入るぞ…」
米倉は言って、好子の部屋の扉を開けた。
同時に、驚いた。
思いがけず、好子は、扉のすぐ向こう側に立っていたからだ…
ちょうど、扉一枚を隔てて、私たちと向かい合っていたわけだ…
好子は私の顔を見て、驚いた。
それが、すぐさま、表情に現れた。
それは、そうだろう…
扉の向こう側からは、私と米倉の姿は見えない…
しかも、これまで、言葉を発したのは、米倉のみ…
まさか、隣に私がいるとは、思ってもみなかったに違いない…
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