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十二単と束帯
左側の十二単を着た五名は女官(おつきの人)で、屏風を隔てた右側の寝所で睦あっているのが、天皇家から降嫁された二の宮と光源氏の孫の匂宮です。
国立国会図書館デジタルコレクション
源氏物語絵巻 宿木(やどりぎ)
世尊寺伊房 詞書(平安時代末期) 和田正尚 模写(1911年)
光源氏の孫の匂宮が主人公です。
宇治で見初めた中の君、宇治から離れたくないというのを説き伏せて、やっと京に連れ帰り暮らし始めたというのに、今生帝から、二ノ宮である六の君を降嫁させられてしまいます。しぶしぶ向かう匂宮でしたが、あらまあ、寝所でみる六の宮の可愛い事!もう夢中・・・・・・というその場面です。
この後、中の君は懐妊してるのがわかりますが、夫は帰って来ないし、慣れない京は寂しいばかり。いっそ懐かしい宇治に帰りたいと、亡き姉を慕ってくれていた薫(光源氏の息子)に助けを求めますが、なんとその薫から言い寄られてしまいます。
懐妊してる事を知って引き下がってくれましたが、今度は久しぶりに帰って来た匂宮に、薫の匂いがする(薫は生まれながらの芳香の持ち主)薫と何かあったのでは?と疑われる始末。
そんな事無かったと誤解はすぐにとけましたが、薫を警戒した匂宮は、暫く中の君の側から離れようとしませんでした。
薫は薫で人の妻に言い寄ったことを大反省。その上で、匂宮はなんだかんだ言って、中の君を見捨てる事はないんだと安心するのでした。
(薫と匂宮は光源氏の子供と孫ですがほぼ同年齢です)
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