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紅2
口紅は、下唇は濃く塗り、上唇は淡くつけるのが良いとされていました。
紅は重ね付けすると緑色に見えるので「紅の色青みて光る」のは顔がきつく見える為、柔らかな印象に見える「紅淡く」塗った方が良いと指南しています。
文化十年頃から、唇を真鍮色、玉虫色に光らせる笹紅が流行しました。玉虫色にする為には何度も重ね付けする必要がありますが、紅は高価な物ですので庶民には真似できません。下地に墨を塗る方法が上方で考案されそれが江戸に伝えられ、一気に広まりました。
墨を塗った上に紅を塗れば、いつもの紅の量で玉虫色に光る笹紅の完成です。
幕末にはその流行も廃れ、淡い色が好まれるようになっていきました。
渓斎 英泉 当世好物八契 国立国会図書館デジタルコレクション
今と同じように紅筆で塗っていましたが、指先(薬指、小指)でつけることもありました。その為、薬指は時に紅差指と呼ばれることもあったようです。
「丑の日に嫁の小指は紅生姜」
なんとも可愛いような、色っぽいような川柳です♡
「お弄りでないと蓋する紅の猪口」
手を伸ばしてるのが子供なら「紅は高いからやめて~~触らないで~~~」と慌てたお母さんの様子、手を伸ばしてるのが夫ならば隠語を使った艶っぽい様子、二通りの捉え方が出来る川柳だそうです。
「唇へ反りをうたせて紅粉をつけ」
口紅を塗る時の唇の形をみられてますね(*´▽`*)
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