お茶の歴史(江戸時代)千家

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表千家七代、その弟の裏千家八代、門下の江戸千家開祖の三代表により、禅の教えを元に、技術をより磨き上げる為の技法、七事式(しちじしき)が考案されます。 (七事式の簡単な説明の下が禅の教えになります) ●廻り炭 亭主が種火を置いた上に客が炭を継ぎ足します。 端的底看聻(たんてきていにしゃくをみよ) はっきりと指すところを見よ ●廻り花 主客が代わるがわる花を生けます。 色即是空凝思量即背(しきぞくぜくうしりょうこらせばすなわちそむく) 本来実態のない物なのだから手を加えれば加えるだけ自然に背く ●且座(さざ) 客三人、主人である(とう)、主人の補助である半東(はんとう)の五人で行います。 正客は花を活け、次客は炭、三客は香を焚き正客と共に聴く、東が濃茶を立て、半東が薄茶を立てます。 是法住法位(ぜほうじゅうほうい) 思ったまま、あるがままの姿が正しい ●一二三(いちにさん) 亭主が濃茶を立てた点前の総体を見て票を入れます。 修証即不無染汚不得(しゅうしょうはすなわちなきにあらずせんおすればあらず) 修行をしていけば必ず体得していく ●花月(かげつ) 五人一組で札を引き、花の人が茶を立て、月の人が飲みます。 互換機鋒看子細(ごかんきほうしさいにみよ) 亭主と客のやり取りを鋭く子細に見て自分の物にせよ ●員茶(かずちゃ) 銘を秘した数種の茶を飲み、その銘を当て勝負します。 老倒疎慵無事日(ろうとうそようぶじのひ) 閑眠高臥対青山(かんみんこうがせいざんにたいす) 自分の心証を信じられるように円熟しなさい ●茶カブキ 闘茶を元とした三種類の茶を飲み当てます。 于古于今截断舌頭始可知真味(いにしえにいまにぜっとうをせつだんしてはじめてしんみをしるべし) 舌先の感覚のみに頼らず体全部で味わう事 炭をおこし、花を生け、香を聞き、濃茶を喫し、薄茶を喫し、点前の評価をする、という流れの一つ一つを丁寧に修練していきます。また飲み比べも銘柄を深く理解するための修行になります。
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