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明応九年三月五日将軍御成雑掌注文
以前、文献から再現された料理を食べる催しがあったのですが、残念ながら私は行けませんでした。
今回その時に使ったレプリカが展示されているという事で行って来ました。
1499年、中世最大級の宴と言われた宴席が周防の国で開催されました。
明応の改変で京を追われた室町幕府10代将軍 足利 義尹を迎えて大内義興が開いた宴席です。
主殿での式三献(膳を取り換えながらお酒を三度勧めます)の後、会所での饗宴に移りました。その時間なんと14時間にも及んだと云います。
当時のご馳走である、鶴、鯉、海産物も豊富に供され、膳の数なんと32膳。海の物、山の物、野の物、里の物、100種類以上の食べ物が並んだそうです。
「醤油、砂糖がない時代です。魚醤、蜂蜜で味付けしたので、良く言えば素材の味を活かした料理ですね、まあ、あれです。薄味です」
係員さんの感想です。(以前復元した時に食べられたそうです)
食器は土器(かわらけ)を使用していました。一度使用した皿は割って捨てていたようで、館跡から大量の割れた土器が発掘されました。
一部ですが、写真をご覧下さい。
鯛の塩焼き
せわた(鯖の背腸の塩辛)・塩引き(鮭)
かどのもの(数の子)・鮒なます
干鯛・干しうるか(鮎の真子・白子の塩辛)
ぶりこ(はたはたの卵)・雉の足
海老羹(クチナシで黄色く色を付けた水に、蜂蜜・酒・塩・葛粉を加えて練りあわせ、海老の型に固めた物)
ふと煮(牛蒡、人参などを千切りにしてナマコの乾物に詰めて煮たもの)
鮒焼きひたし
御汁いるか(エイ)
ところ:野老芋を塩ゆでしたもの
飴:甘葛(うっすら甘い樹液)と麦芽を水で煮込んで作ったもの。
土器の盛られた料理の集合写真
膳では無くてテーブルに並べると、まるでパーティですね(*´ω`*)
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