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突然ファンタジー
青き空がどこまでも続き、青い海はこの物語の舞台となる大きな島を浮かべている…
おっと、失礼…名乗るのを忘れていました、私はマイス…この物語を見る君たちからすれば、預言者みたいなものだ。以後、私のことはそう呼んでくれて結構だ。
さて、話を戻しましょう…この物語はある一人の少年の〈真の自由をかけた戦い〉の記録でもあります。彼がいったい何者なのか、彼はなぜこの世界に来たのか…そして、どのような経緯で神の力を得る…ゴホン、少し調子に乗りました、そろそろ本編に入りましょう。
―2024年10月10日、架空都市・臨海―
「………頭の痛みがなくなった!よぉし、今日からまた頑張るぞー!」
ピョーン………グキッ
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
黒髪に青紫の瞳を持つ少年・長旅遊真は完全に調子に乗っていたようで、ベッドから降りたときに降り方が降り方だったので朝から発狂するほどの痛みに襲われた。
「お兄ちゃん、大丈夫!?久々に起きてきたと思って様子見に来たけど…」
「…あ、ああ、大丈夫。お兄ちゃんは対したケガなんてしてないぞ、うん!」
左の爪先から骨が折れるような音はしたが、これはあれだ…『指曲げたら音鳴ったけど折れてません』的なヤツだ。とはいえ、小指から着地したせいでガチで痛いことは事実だ…妹にだけはバレてたまるか。
「じゃ、朝ごはん食べよ、お兄ちゃん!」
「ああ!着替えたらすぐ行くよ。」
とまぁ、オレはこんな感じで生傷が頻繁に生じやすい体質である。今回はたまたま音で済んだが、普通なら捻挫確定なんだよな。
―長旅家・リビング―
オレの朝食…というか、三食全てには鉄則を定めている。〈三食全部ツナマヨサンドとココア!ココアは自販も許す!〉というものだ。
別にこれしか食べれないと言うわけではない…単にこれ食わなきゃオレの一日は始まらないし、終われないのである。
「お兄ちゃん、またそんなの食べて…そんなので足りるの?」
「お前はともかくオレは足りるの!」
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