突然ファンタジー

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いつものようにツナマヨサンドを食べ終えた遊真は妹・美春(みはる)に行ってきますとだけ言って家を出た。 ―その後、登校中― 「よぉ、遊真!あれから頭の具合はどうよ?」 竹刀を肩から提げているコイツ…篤山(あつやま)武人(たけと)はオレの友達の一人。オレに剣道部への入部を勧めてきたようなヤツだが、決して悪いヤツではない。 「別に頭は痛くなくなったけど?」 「おお、そうか!お前ゲームやり過ぎなんだよぉ…自重しろよ、少しは!んじゃ、俺様は部活だー!」 相変わらず部活第一なヤツだ…って、13歳なんだもん、はっきり言って学校の長ったらしい授業聞くくらいならまだこっちの方がいいってヤツの気持ちは分かる。 少なくともオレは勉強しないし、もっと言えば疲れるから過度な運動はしない主義だ。校則は守るけど、自由にやる! …っと、こんな感じでオレは周りの男子から見れば英雄視されることもしばしばあるが女子からの非難の声は少なからずある。 だがいちいちそんな声に耳を傾けてたら耳が痛いので、自由にやる以上邪魔物は一切無視している。 「さて…特に部活も入ってないのにこんな早く家を出てしまったわけだ…のんびり行くとしますか!」 …最初からこう思ってたこと、美春にバレでもしたら、しばかれること請け合いだ! ―河川敷― 河川敷は10月半ばということもあって、かなり涼しかった。遊真は鞄を置いてその場に寝そべって空を見ていた。 「…まだ中学に上がって6ヶ月しか経ってないのに、何だかあっという間だな。」 河川敷ではまだ小学3年生と思われる子供たちが遊んでいた。最近整備されたことで雑草がほぼ全滅したため、草むら歩いてダニに刺される危険はなくなった。 さらに、階段の高さや角度も調整され、さらには手すりがついたことで老若男女問わず歩きやすくなった。 「…よし、休んだことだし早く学校行って武人を驚かせてやるぜ…へへっ、見てろよぉ。」 遊真は跳ね起きて鞄を持つと、階段を駆け上り登校路についた。
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