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未来からの伝言
あぁ~ぁ…何ということでしょう、ユウマくんは伝説級の魔剣に魅入られた騎士と相対してしまった…
ん゙ん゙っ…取り乱してしまい申し訳ない。どうやらユウマくんの耳には私の予言が届いていなかったみたいですね。
今私にできるのは、祈ることだけのようですね。
―広場―
「……………!」
黒甲冑の騎士はバルハリアの命を受けると剣を構え、かなりの早さで斬りかかってきた。その際、騎士が蹴った地面はかなり深く抉られた。
「ぐっ……!」
ユウマは大慌てで剣を受け止めたが、ぎゃりりという耳障りな音が鳴り、ユウマの剣が少し曲がった。
ユウマは何とか押し返そうとしたが、騎士はユウマにそんなことさせる暇など与えず、二歩ほど下がってすぐに刀身を横にすると一回転様に斬りつけた。
「がっ…」
ユウマの左肩が斬られ、どくどくと血が出てきた。それだけではなく、左手が全くといっていいほど動かなくなった。
「…どこから来たか知らないけど、学園を荒らすようなら年の差関係なしに倒すまでだ!」
ユウマはつい最近マスターしたばかりの脚力強化魔法を発動してバク転する感じで起き上がった。
「……血を…流せ。吸わせろ、人間!」
騎士はユウマの左肩から流れ出ている血を見るなり、さらに傷をつけるべく猛攻を始めた。
「…おわっ、これ超危ない!咄嗟にかけた魔法のお陰で何とかついていけてるけど、それもいつまで持つかは分かったもんじゃないな。」
「私に…生き血を……」
ギャリリ…カァァァン
「しまった…」
「…!!」
ユウマは今度はかつてバルハリアに付けられた場所とほぼ変わらぬ位置に攻撃をもらった。
「げほっ……」
…ベ、別次元過ぎて話になってない。せっかく高度の治癒魔法で治してもらった傷も開いちゃったから…後はないに等しいってか。
けど、ここで無惨に倒れてやるわけには…行かないのがオレなんだよ!
「…それでオレを倒せたとでも思ったか?」
「……それでいい。私の主に首を捧げなさい!」
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