突然ファンタジー

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―電脳世界研究会SPHERE(スフィア)本ビル地下室― 「freesが確立したVR世界のシステム…そこに子会社cansが考案したハイリンクの技術を混ぜれば、誰もが魅入る世界の完成さ。後は…招待状を渡すのみ。」 「(つくり)博士、この街のトラックのAIのハッキング及びウィルスの介入が完了しました。」 「では始めましょう…この街の若者たちに招待状をお配りしなさい!」 「ハッ!」 ―その頃、遊真は― この街の交通事故による死亡事故が極端に少ない理由…それは進化したドライブレコーダーにある。研究に研究を重ねて安全重視の自立型AIを搭載しているからだ。 これにより、ドライバーが万が一運転ミスをしてもAIの的確なアシストで事故を防いでいる。 「早く出たのに車が多い…それにここら辺、変なとこばっかり整備されてるんだよなぁ。」 例:横断歩道の追加(信号増設はここ数年一度もない) 「こんだけ交通量多いのに歩行者信号一っつもないのはおかしいだろ!せめて2、3個は付けろよ!」 このときオレは、自分があんな目に遭うことになるなど知らなかった。 『にゃー。』 へ?猫?って、車道向かって歩いてやがる… ブォォォォーン… 「……っ、何してんだよそこのバカ猫!」 遊真は大急ぎで車道に出てしまった黒猫を抱き上げ、どうにか歩道の方へと逃がしてあげた。 しかし、これによって完全に逃げられなくなった遊真は少しだけ歩道の方へ駆けたが、すぐにハイジャックされたトラックに撥ねられてしまった。 ………視界が一気に暗転した。最後にオレが感じたのは自分から流れ出たであろう血がものすごく冷たかったことと、この世でもっと自由に色々したかったという未練だった。 まぁ時間は待ってはくれないし、きっとこの体も血を拭き取った後、とっとと焼却炉にぶちこまれて燃やされるんだろうな。 って、ちょっと待てやぁ!オレ13でこの世とおさらばとか真剣に嫌なんだけど!頼むから瀕死の重症を負う程度でいてくれよ…
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