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「あなたが神ですって?笑わせないでちょうだい。私知ってるもの、あなたよりもずっと神様してる子をね?」
「ふん、強気でいるつもりなのでしょうけど、あなたが世話をしたあの神はここには来ませんよ。いや…来れません、っと言った方がいいですかね。」
「まさか、あの子の祭壇を破壊したっていうことがそれに当てはまるの!?」
「えぇ…そうですよカーナ。神は地上に来るにあたって、祭壇という階段を使わなければなりません。ですから、それが壊されてしまえばいくら強大な力を持つ彼と言えどその力を行使し辛くなるんですよ。」
そう言うとバァルは嬉しそうに高笑いした。
「なんて…酷いことを…あなた、地上の命を支配しようとしてるのね!」
「そうですよカーナ。私はこの世界に神として君臨するべくして生まれた存在。ですから、神にならせてくれないこの世界ごと変えてしまうのですよ…私が神になることで。」
「許さない…同じ悪魔として…この世界に生きる者として、あなたを野放しにはさせない!」
「…では、実力行使に踏み込んでよいと判断しますよ。」
―その頃、天界―
天界ではバァルがあらかじめ潜入させていた天魔軍があちこちで一斉に蜂起したことで混乱に陥っていた。
「ライギリ、これかなりヤバくないか!いくらオレらが無尽蔵の魔力を持ってたとしても…数の差で押しきられんぞ!」
「無論、こんな奴らごときに引けを取るような自分ではない!…ルドラス、祭壇が一つ壊れたというのなら…故郷が危ういというのなら…我らに任せて地へと急げ!」
「けど、ライギリもグロードもオレより弱いじゃないか!特にお前ら二人は全体攻撃とか広範囲魔法が使えないだろ!」
「速さならお前には負けんぞ、ルドラス。それに我らにはシャルハダーという後ろ楯がいる!第二の故郷を救ってこい!」
「………すまない、二人とも!ここは頼んだ!」
せっかく二人がくれたチャンスだ…無駄にしてたまるか!それにオレは…最初っから諦めぇからな!
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