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「明日連れて帰るとは話したけど、來斗さんがこっちに向かうって言ってたから」
すれ違いにならない為に、ゲストハウスで來斗が迎えに来るのを待つ事になった。
「沙羅、ちょっと来てみなよ」
結弦に呼ばれてウッドデッキに出てみると、さっきよりも星空が広がって見える。
「綺麗だけど、代わりに冷えてきたな」
昼間は頬に当たる清涼な風が、深夜には肌を冷やす凍て付く風に変わってた。
「気温差が凄いのね」
ついさっきまで、あんなに大きなホテル会場にいたのに。此処はまるで別の空間が広がってる。
煌めく星空に目を奪われながら、心は秘かに來斗を想う。愁仁とはあれからどうなったのだろう。
父様が無茶な事をしていないといいけれど。激怒されてらっしゃる様子が目に浮かんで怖い。
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