ホンモノ

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「本当にこれだけだよ」 「……万里に、虐められてるって聞いたんだけど」 ドクンッ 出来れば思い出したくなかった事。 心臓がいつもより嫌な音を立てた。 そして、苦しくなってハァハァと息が荒くなっていく。 『血も繋がってねぇのによく、家族とか言えるよな』 「……止めろっ、その話題には触れるな!!」 「わっ!?」 俺は、美奈子さんを両手で思いっきり押した。そして、ギッと睨み付けてやる。 この人に…… 俺の気持ちが分かってたまるか。
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