物じゃない

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「よしよし。これに懲りたら、外をホッポリ歩くのは止めろよ」 「ごめ…………なさい…………お兄、ちゃんっ」 自然と口から出た言葉だった。 ポロポロと出てくる涙は、留まる事をしない。 受け入れられなかった。 理雄が私の兄である事を。 でも、その理由が自分でも分からなかった。 だけど、なんでだろう。 私は真優姉といる理雄に嫉妬してたんだよね。 今分かった。 けど、これは内緒にしておいてあげる。 アンタには真優姉がいるからね。
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