物じゃない

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「「ただいま~」」 「おー、お帰り。アイスティー飲む?」 家に帰ると、おねーちゃんがちょうどアイスティーの入ったボトルを冷蔵庫から取り出してる最中だった。 我が家のアイスティーは、買うよりも作るスタイルで、数時間前くらいに作っておいたモノを冷やす。 料理が苦手な私でも簡単に作れるようになってるから、これはなんか良い。 「ミルク入れて良い?」 「良いよ、先に手を洗っておいで」 「はーい……何?」 普通に返事をすると、おねーちゃんが怪しいモノでも見るかのような目でこちらを見てきた。 「いやー、真奈がそんな素直に返事するなんて意外だからさぁ。いつもなら“分かってるよ”とでも言いそうなのにね」 「わ、私もたまには素直になるわよ!!」 バ、バカにしないでよね!
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