辛いなんて

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理雄side 鐘は鳴る、一日の始まりに。 気候も暑さもなんら変わりないのに、学校へ行けばそれもまたガラリと変わる。 「あっ、また来た」 「来なくて良いのに」 「よく来れるよね」 俺は、聞き慣れたハズの陰口を叩かれてる。 やっぱりそれは何度聞いても嫌なモノで、言われた事は頭から離れない。 『虐められてるの?』 『別に……虐めじゃねぇよ』 虐められてるなんて言えなかった。 その後すぐにバレたけど、万里姉だけには知られたくなかった。 万里姉も虐められてるじゃねーか。 そんな人に、自分だけ「辛い」なんて……言えない。
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