いつか私達はこの雨を降り止ます方法を忘れてしまった

居場所

真奈side

「……私さ、高校は寮にいる事が多いからこうして誰かと寝るなんてあまりないんだよね」

「そー……なんだ」

美奈子姉にも、色々と事情があるんだな。
まぁ、ウザいから別にそんなのどーでも良いんだけどさ。

独りが怖いのは、皆同じだと思う。
万里姉も、理雄も、真優姉だってそう。

そして、私も。
皆、独りじゃ生きてけないんだと思う。

「だから、こうしてマナたん抱き締めてると幸せ」

「わ、私じゃなくて理雄の方行きなよ！？ ……嫌がられるだろうけど、男だから違和感ないでしょ？」

「あー、それもそっかぁ♪理雄ー、おねーさんと良い事しよ～♪………………あれっ、鍵閉まってる」

理雄ぉぉぉっ！！

おんどれ、自分は被害に遭いたくなくてフェードアウトしやがったな！？

……明日になったら、覚えとけよ。