いつか私達はこの雨を降り止ます方法を忘れてしまった

お帰り、そして

「どうしてっ？ 私っ、貴女に酷い事したのに……っ」

はるみんは、言いながら私の腕の中でしゃくり上げる。

私は、その背中を優しくトントンと叩いてあげた。

「確かに酷い事はしたよ……私も、暫くは許せないと思う」

「ならなんで！！」

今度は、突き放された。

涙目でこっちを見つめてくる彼女からは、悲しみと同時に怒りも感じられる。

ゴメンね、辛かったよね。
君が酷い事したと言うなら、それは私も同罪だよ。

「でも、だからこそだよ。虐められるのが辛いのは私も同じだもん…………友達だからね、私達は」

「ぅっ…………うぅ～っ……」

「ハイハイ、泣かない泣かない」

再び泣き出したはるみんを、私は優しく抱き締めた。