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真奈と二人で玄関まで行くと、そこには記憶を取り戻しつつある理雄の姿があった。
その懐かしい姿は、私達の顔を確認して「よっ」と慣れた挨拶をしてくる。
「理雄、もう違うでしょ」
「真優、お疲れ。ゴメンね、世話焼かせて」
「世話焼きはいつもの事だから良いよー」
「もう、うるさいなぁ」
入って来る真優を迎えながら、いつものやり取りを。
……理雄には。
「「理雄、お帰り」」
そして……
「ただいま」
彼がそう言って見せてくれた笑顔は、どんな雨も晴れに変えてくれるような幸せそうな笑顔だったーーー
【終わり】
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